
社内SEの転職を考えている人
「社内SE」ってどんな仕事をするの?具体的に必要なスキルや職務経験があるなら知りたい。実際に社内SEとして働いている人の声を聞けたら…。
こんな疑問にお答えします。
社内SEの仕事内容をわかりやすく解説「元社内SEがリアルを語る」
社内SEの仕事内容
- ヘルプデスク
- システム導入支援
- インフラ運用/保守
- システム開発
- 庶務
※黄色マーカー:会社や企業によって求められるレベル/作業が異なる可能性が高い
記事の信頼性

ボクは5年間、製薬会社に社内SEとして勤務を経験。現在は、金融業界のWebマーケターとして働いております。当時のリアルな情報も合わせてお届けできたらと思います。
読者さんへの前置きメッセージ
本記事では「社内SEの転職を考えているけど、具体的にどんな仕事内容か知りたい」という方に向けて書いています。
この記事を読むことで、「社内SEの仕事は具体的にどのような内容なのか?」をイメージできるようになると思います。
SIer時代に毎日の残業で辛い日々を救ってくれたのが、社内SEという働き方でした。控えめに言って、社内SEをとおして人生が変わったボクが、社内SEに感謝の気持ちをこめつつ、記事を執筆します。
それでは、さっそく見ていきましょう。
①ヘルプデスク:会社のITの相談役になる

社内SEが会社に必要な最大の理由と言っても良いでしょう。
業界によって社員のITリテラシーはバラバラです。中には「ほとんどの人がパソコンが利用できない」なんてことも。そんな方々の相談役になってあげるのがヘルプデスクの役割です。
例えばどんな仕事があるの?
ボクの会社では、以下のようなヘルプデスクを行っていました。
- パソコンや携帯電話(スマホ)のセットアップ
- ソフトやプリンタドライバのインストール
- Office製品の使い方フォロー
- システム/ネットワークトラブル対応
- オンライン会議やテレワーク対応
製薬会社ということもあり、控えめに言って社員のITリテラシーは低めでした。

1日3~4本は電話があったかと思います。
「IT関係で何かあった時に相談できる」ポジションとして、すばやい対応力とコミュニケーション能力が必要ですね。
②システム導入支援:プロジェクトを円滑に進める

ベンダー会社と担当部署との間に入るポジションに入ります。
どんな会社内で稼働しているシステムやサービスがありますよね?
新規のモノを入れたり、時には更新したり…。そんな時に社内SEがプロジェクトを円滑に進めるために必要になってきます。
例えばどんな仕事があるの?
- サーバはオンプレミスにするのか?ホスティングにするのか?
- IPアドレスは何個払い出しが必要なのか?
- 全体のスケジュールや他システムへの影響範囲
- システムテストのリソースの算出
システムを管理する部署の担当者は、「●●をしたい」というビジョンはありますが、ここらへんの情報は把握しておりません。

インフル周りはセキュリティのこともあるので、情報システム部門で一元的に管理しておきたいところですしね。
ベンダー会社とWin-Winの関係を築くために、割と早めのフェーズから参戦することが多いです。
③インフラ運用/保守:地味だけどめちゃくちゃ大事

日頃から当たり前のように使えているので注目されませんが、ネットワークの運用/保守はめちゃくちゃ大事な仕事。

ネットワークが止まったらシステムも動かないですし、すべての人と言っていいほど影響が出ますからね。
工場やオフィスが混在する製造業では、ここらへんの管理が煩雑になりがち…。「カオスっ!」って何度言ったことやら。
とはいえ、ボクもSIer畑からの転職だったため、全然ここはノータッチでした。逆に言えば、ネットワークやサーバ運用の知識・スキルがある方は重宝されること間違いないです。
例えばどんな仕事があるの?
- ネットワーク図のメンテナンス
- サーバやネットワークのモニタリング/自動化
- BCP設計/ドキュメント作成/リハーサル
- ネットワークトラブル時の復旧対応
ここ数年、BCP(事業継続計画)対策についてメディアで大きく取り上げられることが増えました。
影響度や復旧にかかる時間などをシミュレーションし、具体的な施策を打っていく必要性が高まっております。

災害が発生しないのが一番ですが、万が一に備えたインフラ整備が企業にとっての生命線とも言えるでしょう!
④システム開発:スキルがあればチャレンジできる


社内SEになるにはプログラミングスキルが必要なの?
結論からお伝えすると、プログラミングスキルは必要ではありません。
理由はプログラミングする機会やメリットがないからです。会社によって求められるレベルが違うと思いますが、どこの企業も一緒と考えて良いと思います。
システム開発を外注する方がメリットが大きい
社内でシステム開発することでコストが抑えられたり、柔軟な対応が可能だったりとメリットが大きい気がします。
しかし、社内SEがシステム開発がした場合は以下のような課題が発生します。
- システム開発案件が俗人化してしまい、タスクが一人に集中する
- 設計やテストが甘く、導入後がたいへん
社内で開発メンバーを抱えている場合が良いのですが、プログラミングスキルがあるからと言って、システム開発をしてしまうと「その人しかわからない」といった状況になってしまいます。

「その人しかできない」は企業にとっては大きなデメリットですよね。
ぼくもSIer畑なのでシステム開発を喜んでやっていた時期もありました。しかし、ゆくゆくこれは個人的にも、企業にとってもよろしくないぞ!と思い、少しずつフェードアウトしていきましたね。
とは言ってもプログラミングスキルは武器になる
とは言っても、プログラミングスキルはあるに越したことはありません!
プログラミングスキルがあれば、システム導入支援案件のときに「何の情報収集が必要か?」「システム開発はどういったものなのか?」具体的にイメージができます。
また、社内で見つけた課題に対して具体的なソリューションを提案できるので、“社内の業務効率化”をはかるうえで活躍できることでしょう!

ボクも前職では業務効率化改善の提案制度を活用して、給料とは別にポツポツと稼いでましたからね。
⑤庶務:なんでも屋さんの一面

「社内SEのポジションが確立されているかどうか?」
これ次第で、社内SEとしての仕事の範囲が大きく変わる気がします。
“情報システム部”のように部署が確立されていれば良いと思うのですが、”総務部”の中にあったりすると作業範囲はグーンと広まってしまちがち…。
例えばどんな仕事があるの?
- 会社説明会や採用活動
- 社内イベントの事務手続き
- 清掃や電球入れ替えなどの庶務
- 名刺作成
- 経理業務
ボクの会社の場合は総務部に属していたので、良くも悪くもいろいろと経験しましたね。
採用関係や経理業務は自分のキャリアにはプラスになるのですが、他の庶務業務については正直なところモチベが上がらなかったのは事実。

なんで名刺作成しなきゃいけないの?外注でええやん!
って何度も上司にグチをこぼしていたことを思い出しますね。

社内SEに転職される方は、面接時に部署のポジションや組織図をさりげなく探ってみてもいいかも。
社内SEは未経験でも大丈夫?
何を持って未経験と定義するのか難しいですが、以下の知識・スキルのいずれかがあればOKだと思います。
- ネットワークエンジニア:ネットワーク/サーバに関する知識・スキル
- システムエンジニア:システム開発の
- SI:システム提案やプロジェクトマネジメント
ハイスペックなスキルはそこまで必要ありません。餅は餅屋ではないですが、そこは外注したらOKですから。
とは言っても、ゴールが見えているかどうか?は大事なので一度、発注される側を経験しておくことは大事!

3~5年はシステム開発、 SI、ネットワーク/サーバ関係のいずれかの仕事に就いておくのがおすすめ。
まとめ:社内SEの仕事内容を解説してきました
社内SEの仕事内容をザックリと解説してきました。Withコロナ時代で、テレワークやオンライン会議などどの業界がビジネスが変わろうとしています。
IT人材がそもそも不足している世の中なので、「社内にIT人材を抱えておきたい!」といった企業も増えてくることでしょう。
新卒ではチャンスがなかったような大手企業へのキャリア転職の可能性も十分にあります。社内SEに転職を考えている方は一歩目を踏み出してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
引き続き、社内SEの転職超入門ガイド「なれる社内SE」の執筆を続けていきます。
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